【番外編】職種の違いと専門性!?
みなさん,こんにちは。
「マニュアルフィジオサロンあきは」のブログへようこそ!
身体の痛み治療のスペシャリスト
“認定徒手理学療法士”の齋藤賢一です。
わたしは,『理学療法士』(Physio/Physical Therapist)です!!!
わたしは,医師ではないので,診断はできません。
わたしは,鍼灸師ではないので,鍼(はり)治療は行いません。
わたしは,柔道整復師ではないので,「ほねつぎ」の治療はできません。
わたしは,あん摩マッサージ指圧師ではないので,「マッサージ」はしません。
民間療法に属する,カイロプラクティックや整体,その他の療法/療術とは大きく異なります。
ということで,今回のテーマは,『職種の違いと専門性!?』をお伝えします。
(あくまで痛み治療に関連する職種です)
というのも,理学療法士の社会的認知度が低いということもあり,クライアント様から,「何が違うのか分からない!!」というご意見が非常に多いために,今回は,そこを整理し,それぞれの専門性をご紹介することで,クライアント様の選択の一助になればと思っている次第です。
上記に挙げた職種は,すべて,病院や治療院で仕事をしていると思います。
まずは,<医療系vs.非医療系>に分類してみましょう。
<医療系>医療専門職
・医師:整形外科医
・理学療法士(私)
<非医療系>
・カイロプラクティック
・整体師
・その他
<医業類似系>医療人(?)
・鍼灸師
・柔道整復師
・あん摩マッサージ指圧師
というような分類が成り立つのではないかと考えております。
それぞれの職場は,
<医療系>
もちろん病院やクリニック
<医業類似系>
鍼灸院や接骨院/整骨院
(一部は病院やクリニック)
<非医療系>
「〇〇カイロプラクティック」や「△△整体院」
それでは,各職種の専門性を見ていきましょう!
◇整形外科医
(基本は割愛させていただきます)
言うまでもなく,痛み医療の中心を担う職種です。
「診断し,処方し,指示を出し,処置をする」ことと,“外科医”として,「手術をすること」が主たる仕事です。(※手術は最終手段と考えてほしいですが,,,)
【痛みに対する治療手段は?】
・お薬の処方(内服薬や外用薬)
・注射
・手術
◇理学療法士
医療系国家資格取得者で,医療専門職であり,リハビリテーション専門職の一つです。(他は,作業療法士と言語聴覚士)
その定義は,,,
「身体に障害を有する者に対して,その回復を図る」ことと,「障害を予防する」ことが主たる仕事です。
痛みに特化して,定義するとすれば,
障害を痛みに変えて,
「身体に痛みを有する者に対して,その回復を図る」ことと,「痛みを予防する」ことと言えると思います。
【痛みに対する治療手段は?】
・徒手療法
・物理療法
・運動療法
・その他の手技的療法
◇柔道整復師
日本古来の「柔術」にルーツを持ち,「ほねつぎ」「接骨」として伝承され,「柔道整復術」として発展してきたようです。厳密には,医療とは一線を画するものと認識しています(私の場合)。
「外傷性が明らかな原因によって発生する骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷などの損傷に対し、手術をしない非観血的療法によって、整復・固定などを行い、人間の持つ治癒能力を最大限に発揮させる治療を行う」ことが主たる仕事とされています。
【痛みに対する治療手段は?】
・整復処置
・固定処置
・物理療法
・その他
◇鍼灸師
東洋医学あるいは漢方医学の一分野として中国に起源をもつ伝統的医療とされています。鍼灸は金属の細い針を経穴(ツボ)に刺入し、あるいは艾(もぐさ)を燃焼させて経穴(ツボ)に刺激を加え病気を治そうとする施術です。
【痛みに対する治療手段は?】
・鍼(はり)施術
・灸(きゅう)施術
・その他
◇あん摩マッサージ指圧師
(通称:「あん摩さん,マッサージ師」)なでる・押す・揉む・叩く,あらゆる行為を用いて人体の変調を改善する施術者とされています。
【痛みに対する治療手段は?】
・各種のマッサージ
◇カイロプラクティック
日本ではカイロプラクティックの法的資格制度が存在しません。そのため,「自称カイロプラクター」が存在するので要注意です。世界的には,補完代替医療の医療職として認知されている国も存在します。主に脊椎やその他の身体部位を調整(矯正)することにより、ゆがみの矯正、痛みの軽減、機能改善、身体の自然治癒力を高めることを目的としています。
【痛みに対する治療手段は?】
・関節アジャストメント
・脊椎アジャストメント
※「ポキポキ」系の鳴らす手技です。(要注意)
◇整体師
誰でも私は明日から「整体師」です!と名乗れる仕事です。要は,法制度も資格制度もない名称ということになります。統一された体系はなく,その「整体師」さんの身に付けた手技によって,リラクゼーションや身体の不調を改善させようとするお仕事です。
【痛みに対する治療手段は?】
・様々???
という感じで,それぞれの特徴はまとめられると思います。
(ご意見やご批判は真摯に受け止めます)
まとめると,
◇〈西洋医学〉に精通した,真の医療専門職である,
→医師と理学療法士
◇〈日本古来〉の柔道にルーツを持つ,
→柔道整復師
◇〈日本の伝統〉的な,
→あん摩マッサージ指圧師
◇中国を起源とした〈東洋医学〉に精通した,
→鍼灸師
◇アメリカに起源を持つが,日本では〈民間療法〉である,
→カイロプラクティック
◇完全に自由業としての,
→整体師
となるのではないかと思われます。
(総じて,すべての職種を『治療家』と表現します)
極論から言えば,クライアント様が望み,クライアント様の問題解決に繋がるのであれば,手段は問わないと思います!!
クライアント様は,
「治したい!」
「治してもらいたい!!」
と思っているはずです。
要は,
『治れば何でもOK』です!!!
クライアント様には,職種(治療家)ごとの専門性を理解した上で,「何が私にとって最適なのか?」をご判断いただき,選択していただければと思います。
わたしには,「私のやり方」が,他者には「他のやり方」があるでしょう。
(理学療法士として)
『わたしは,私のやり方で治します!!!』
(『徒手療法』×『運動療法』で!!)
それぞれが,プロフェッショナルとしての自覚と誇りと責任を持って,仕事にのぞんでいるはずです!!(そうであると信じたい)
(治療家である)私たち一人ひとりが,クライアント様に必要とされ,選ばれる存在であるために,日々の自己研鑽を惜しまず,サービス精神を忘れずに,自信を持って,それぞれの持っている知識と技術をフル活用して,クライアント様個人に対して,地域に対して,社会に対して,貢献していければと考えております。
治療家間の壁を取り払い,
『クライアント/患者中心の痛み医療』
の実現が,「わたしの夢であり想い!!」です。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
「いたみのないシアワセ!」
「できることのヨロコビ!」をあなたへ。