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痛みのスタディルーム!

【痛みの各論 part1】痛みと身体機能の関係について!

痛みと身体機能
痛みと身体機能の関係は!?

みなさん,こんにちは。

マニュアルフィジオサロンあきはのブログへようこそ。
身体の痛み治療のスペシャリスト
“認定徒手理学療法士”の齋藤賢一です♪

さて,今回のテーマは,『痛みと身体機能の関係』についてです!

わたしは,『徒手療法』を専門とする理学療法士です。
(徒手療法と理学療法については『徒手療法とは?』のブログを参照)

理学療法の専門性は細分化されてきていますが,どの分野の理学療法においても,共通する部分があります!それは,,,

理学療法士=身体機能のスペシャリスト!!
(と言って差し支えないと思います。。。)

身体(心身)機能の改善
(Body Functions & Structures)

動作能力の改善
活動性の向上
活動範囲の拡大
(Activities)

日常的/社会的活動への参加
(Participation)

(国際生活機能分類ICF,2001)

クライアント様の目標は,,,?

「身体機能を治す」ことではないはずです。

その先にある,動作,活動,日常生活,仕事,社会活動,趣味活動,スポーツetc,,,

,,,ですよね!!?

わたしたちは,その目標達成のために,ほとんど多くの場合,身体機能面からアプローチをしていきます!!そして,上記のフローのような図式で,目標達成を目指していくわけです。

痛みを有するクライアント様を,上記のフローで問題点をピックアップしてみましょう!

例)40代 女性,膝(ひざ)関節痛
趣味:ランニング

【身体機能】
膝関節屈曲可動域制限
膝蓋大腿関節(ひざのお皿)の副運動制限
大腿四頭筋の筋力/柔軟性低下
大殿筋(お尻の筋肉)の柔軟性低下
骨盤後傾の不良姿勢

【活動】
階段昇降で痛みがあり苦痛
動き始め/歩き始めの痛みあり
痛いのでランニングができない

【参加】
週1回の練習会に参加できていない
1ヶ月後のマラソン大会にエントリーしている

「できない(泣)」ことを,
「できる!!」ようにすること,
がわたしたちの仕事です!!

〔目標〕である,1ヶ月後のマラソン大会に出場することを目指して,ベースとなる身体機能の改善と正常化を図ることなくして,目標達成は難しいでしょう。

それでは,
ヒトにとっての身体機能とは,どのようなものがあるのでしょうか?

1.心肺機能
2.消化器機能
3.排泄機能
4.内分泌機能
5.免疫機能
6.自律神経機能
7.神経機能
8.関節機能
9.筋機能
etc

上記1~6は生命維持に必要不可欠な機能です。
4~9は痛みに直接,大きく関連する機能になります!!
では,痛みに関連する機能障害を簡単にご説明します。

4.内分泌機能障害
→組織が不健康となる

5.免疫機能障害
→組織の治癒過程が阻害される

6.自律神経機能障害
→痛みの持続に関連する

7.神経機能障害
→感覚や運動神経が異常をきたす

8.関節機能障害
→関節の動きが制限される

9.筋機能障害
→筋力や筋出力が抑制される

以前のブログでも紹介したように,
『徒手療法』とは,神経筋骨格系機能障害による様々な症状が治療対象となります。

そこで,上記の7~9神経/関節/筋機能の視点から,

【正常な身体機能の条件】を考えてみましょう!

「ヒトが動くためには,関節内における骨の滑りや転がり運動といった関節の遊び(Joint play)が十分にあり,各関節が最終域まで運動が可能な正常な関節可動域を有していることが大前提(タイヤと路面の関係)で,脳脊髄から末梢神経の伝導が正常に機能(電気系統)し,運動神経を介した筋収縮と弛緩(エンジンとブレーキ),感覚神経を介したフィードバックと情報処理が必要不可欠である」と考えられます。

電気系統での入出力が機能(神経機能)し,エンジンで発生するパワー(筋収縮機能)が,丸いタイヤに伝達され,舗装された路面の上でタイヤが転がる(関節機能)ことで車は普通に走れますよね!さらに,スピードや周辺の状況からブレーキをコントロールすること(筋弛緩機能)で,正常に止まれるはずです!!

最後に,痛みに関連する代表的な身体機能障害をご紹介します。

それは,
『硬くなる,動かなくなる』ことです。

Key word
不動/不活動(immobilization)

動かなくなる

組織が不健康になる

痛くなる

『硬くなる,動かなくなる』と,

◇関節機能障害
→関節可動域制限や関節拘縮

◇筋機能障害
→筋力低下や筋柔軟性低下

◇神経機能障害
→感覚神経の感受性亢進,運動神経の活動抑制

その結果,
「痛み」を生じる!!!

では,なぜ硬くなるのか?

関節の摩耗や損傷
筋肉の柔軟性低下
加齢とともに
痛みの結果として
炎症後の反応として
過剰な安静,固定,保護
酷使や使いすぎ etc

『徒手療法』では,モビライゼーション(mobilization)テクニックを多用します!!!

お分かりですよね!?

immobilize(不動)

の状態から,

mobilize(動かす)

ことが,痛みの改善に直結するわけです!!!

「痛い時は安静にする!」
「痛みは放っておけば治る!!」

残念,不正解です!!

詳細な身体機能評価を通して,様々な機能障害を同定し,その解決を図っていくことこそが,痛みを解決するための最短&最速のプロセスなのです!!!

最後まで,お読みいただき誠にありがとうございます。

「いたみのないシアワセ!」
「できることのヨロコビ!」をあなたへ。

Manual Physio Salon AKIHA
Physio therapist/Master therapist
KENICHI SAITO

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